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2020.10.02: Open 2021.10.28 Debug |
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コンセプト
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撮像の高速化と冗長化、コンパクト化・軽量化
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- 金環皆既日食は皆既時間が短い!…って60秒くらいあるけど…でも彩層の無いくっきりした皆既中の像は40秒くらい。その中で如何に多くの撮影を行うか?→高速化
- ダイヤモンドリング、コロナだけでもまともに撮りたい→冗長化
- 荷物は規定以内で揃えたい→コンパクト化・軽量化
- カンタス航空の国際線…預け30kg、機内持ち込み10kg
- カンタス航空の国内線…預け23kg、機内持ち込み115cmを1個10kg、或いは105cmを2個で合計14kg
- 尚、飛行機はパース(PER)からリアモンス(LEA)の国内便(2時間)が2本/日
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撮影目的と如何撮影するか-撮影機材-
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1.光球面とコロナの明るさの比&ダイヤモンドリング、コロナのアップ
意義:光球面とコロナの明るさの比率の測定は中々されないらしいので、部分食と皆既中のコロナを多段階撮影する.。また、個人的白眉であるダイヤモンドリングもこの機材で撮影する。
- 光球面の明るさは、部分食中に食最大を中心に±5分毎にISO400、1.5EV間隔4段(1/3000~1/350秒、全4.5EV)の多段階露光
- ダイヤモンドリングはISO100、1/500sec、毎秒10コマで18秒間連写
- 多段階露光はISO400、1.5EV間隔8段(1/3000~1/2秒、全10.5EV)のノコギリ制御とする
- 地球照をISO1600、1/2秒露出で撮影する
- 打刻機で撮像時刻を記録
- 制御はノートPCにSDKを使った独自ソフトで行う
- 具体的な機材
- レンズ:BORG77EDII:d=77mm、f=510mm、F6.6+x1.4エクステンダー f=714mm F9.3
- カメラ:ニコンZ6II (開発はZ6で行う)
- マウンティング:スカイメモS+カーボン三脚 (耐荷重15kg以上)
2.皆既中の偏光撮影
意義:偏光させることでコロナの向き(手前に来るか、向こうに行くか等)を判定するためのデータが得られる。加えてフィルタなしの皆既中のコロナを撮影する。
- 皆既中のみ作動 、但し適当な時刻にND500+ND200フィルタを通して太陽像を撮影しておく
- 撮影は偏光無し,偏光角度 0, 45, 90, 135度の5組を1セット
- 撮影条件は、Olympus E-M10mkIIのHDR撮影モードで多段階露光を行う。1組の中で1/4000~1/2秒、7コマ2EV間隔 (本来は1/8000秒だがこのカメラでの最速は1/4000秒)
- 1つの偏光・素通しを撮影した後、フィルターターレットを回転させて次の組を撮影する
- 偏光なし2回の撮影がコロナ画像の撮影に置いて冗長化になる
- 制御はPICマイコンで行う。撮影スタートは1.のノートPCから音信号で行う
- 具体的な機材
- レンズ:BORG d=45mm, f=325mm F=7.2+x0.85レデューサー 合成 f=276, F6.1 換算552mm
- カメラ:オリンパス E-M10mkII
- ISO感度400、シャッター速度1/125秒に設定
- マウンティング;スカイウォッチャー・AZ-GTi+カーボン三脚(耐荷重15kg以上)
3.日食の全景+簡易タイムラプス
意義:お楽しみ画像・動画の定番
- ISO 200、1/15秒、F8、1EV間隔5段AEブラケティングに設定
- 撮影開始は食最大の時刻―2分×n回となるとき
- 2分毎にND16+D5フィルターをかけて太陽像を得る
- 20秒毎にND16フィルタを通し素の風景を撮る
- タイマーリモコンで、食最大の1分30秒前から食最大の1分30行後の間はノーフィルターで可能な限り連写
- 連写信号は遅延タイマー機能を使って行う
- 具体的な機材
- レンズ:Olympus 9mm F8
- カメラ:Lumix GM1
- リモコンレリーズが付けられないので真鍮板で枠を作り、サーボモーターで機械的にシャッターを切る
- 上の枠に取り付けたサーボモーターで素通し・ND16・ND16+D5の3つの状態を切り変える
- 3Way雲台に自作のマウント枠を取り付けたモノ+軽量三脚(耐荷重1.5kg以上)
4.タイムラプス
意義:記念のお楽しみ、合成してタイムラプスムービーにする
- できるだけ人が多く入る位置に置く
- 具体的な機材
- アクションカム。1台は通常のもの、1台は画角230度のプアマンズNikkor 6mm F2.8な全天カメラ
- 撮影間隔はタイムラプス撮影の最小値
5.フラッシュスペクトル動画
意義:なんとなく綺麗な画が取れたらいいな、というくらい
- クライマックス部分を4KのUHDムービーで撮影する
- 具体的な機材
- レンズ:BORG 36ED+1.1倍フラットナー+回折格子・合成f=220mm、F6.1 換算330mm
- カメラ:フジフイルム X-A7
- 2.に同架する。恐らくステッピングモーターの振動が観測されるが、これも臨場感のうち
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制御関係をどうするか-構想と機材
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光球面とコロナの明るさの比
- ノートPCにSDKとC#Wrapperを使った自作ソフトを使う
- 光球面の明るさ測定 用の画像
- C2の前から撮影を行う
- ISO400、1/3000秒~1/350秒で1.5EV間隔4段(全4.5EV)の多段階露光
- 食最大の前後2~5分毎にND500+ND200フィルタをかけた状態で撮影する
- ダイヤモンドリングと比較されるコロナの明るさ撮影用のシーケンスは下記の通り
- フィルタをかけた太陽像の撮影を定期的に行う
- 手動でフィルタを外す
- 第2接触10-13秒前に音信号1回目、PICマイコンによるZ6IIの18秒連写、続いて偏光撮像の開始
- 地球照撮影
- 多段階n回、途中でも第3接9秒前なら終了して次へ
- 地球照撮影
- 第3接触7秒前頃に音信号2回目 で再度Z6IIの18秒連写を偏光撮影を終わったPICマイコンで実行
- 手動でフィルタをかけ、太陽像の撮影を定期的に行う
- ダイヤモンドリングはISO100、1/500秒
- 多段階露光は1/3000秒~1/2秒を1.5EV間隔8段(全10.5EV)のノコギリ制御
- 地球照はISO1600で1/2秒
- ソフトの稼働開始時に光球面の明るさ測定用多段階露光を行い、確実に接続されたことの合図とする
偏光撮影用:PICマイコン…8pinか18pinを使う
- 8ピンPIC(12F683)を使う場合:ダイヤモンドリング連写をアプリに組み込めた場合
- 内部発振子を使うが、何なら外部発信子でも…?
- 音信号により起動し、シャッターと偏光フィルタターレットを制御する。
- 出力はモーター制御用1本、O-M10制御1本の合計2本。
- 入力は音信号入力兼手動多段階露光発動用1本
- 全体で3本をI/Oに使用し、3本は取り敢えず予備とする。
- 18ピンPIC(16F88)を使う場合:ダイヤモンドリング連写をPICから行う場合
- 水晶発振子を使う。正しく時間を設定するため
- 稼働のシーケンスは、
- C2の10秒前に音信号を受けてZ6IIによるダイヤモンドリング用連写(18秒)
- その後、無偏光・偏光0,45,90,135度を2セット、最後に無偏光1組のHDR撮影
- 2度目の音信号でC3の7秒位前からZ6/7IIのダイヤモンドリング用連写(18秒)
- 待ち時間中にO-M10mkIIがスリープしないように90秒に1回フォーカス信号を送る
- 出力は合計5本
- Z6II制御(ダイヤモンドリング連写)に2本
- O‐M10mk IIに2本
- フィルターターレットのステッピングモーター駆動用ドライバーへの信号用に1本
- 入力は合計6本
- 音信号に1本
- C2連写以外の強制稼働、ダイヤモンドリングに各1本…リモコンスイッチ→動作の冗長化
- O-M10の強制稼働と偏光フラット用に1本(偏光板ターレットが回転する)…基板上スイッチ
- Z6IIのダイヤモンドリング強制稼働(12秒連写)用に1本…リモコンスイッチ→動作の冗長化
- 水晶発振子に2本
- 全体で11本をI/Oに使用し、残る5本は使わない
Lumix GM1のシャッターレリーズ+フィルタ交換:PICマイコン+サーボモーター×2
- 8ピンPIC(12F683)使用
- 出力は合計2本
- 入力は合計3本
- 正確な時間間隔のため水晶発振子に2本
- C2の30秒前信号をタイマーリモコンから得る1本
- 余る1本は使わない
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