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2022.05.17 Open, 2022.06.14 部品配置図Update |
時刻制御式タイマー…欲しい理由とコンセプト、アウトライン
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安価なタイマーリモコンは大抵何分何秒後にシャッターを切る、という遅延タイマー機能を持っています。例えば1時間後にシャッターを切り始める、という動作をさせるという具合です。しかしこれだと、何時何分何秒にシャッターを切る、という動作をさせたい時に、キリの悪い時刻だと計算が面倒です。その時刻の後に、インターバル撮影や再度何時何分の任意の時刻に再動作するのでなければ、何時何分に1回動作しさえすれば良い、そんな動作をさせるにはどうしたらいいか?そのような制御ができるものを、時刻制御式、と定義しました。
時刻制御式のタイマーを作る場合、安くて精度の良いRTCとPIC等のマイコンを組み合わせる事も考えましたが、時刻の校正をどうするかとか、どうも釈然としない。というか、大がかりな仕掛けはどうよ?と思ったりしたのです。そんなとき、目覚まし時計を使って音信号の電圧で制御してやればいいじゃないか、と閃きました。
ではこのタイマー、何に使うか?と考えたかと言うと、映像表現系の撮影で、ダイヤモンドリング~皆既日食~ダイヤモンドリングのクライマックスの所を見ている風景をある程度の連写で撮ってみよう、と考えたからです。下実験でLumix
GM-1は5段AEB状態で6.5秒毎のシャッターに耐えられることが判っていました。なので、ファームウェアに、20秒毎の風景撮影、2分毎の太陽撮影以外の時に、連写信号が入っている間はフィルターを排し6.5秒毎にシャッターを切るルーチンを組んであります。
で、これを起動する時刻と信号を押し続ける時刻を設定するのに当初タイマーリモコンを考えていたけど、とても時間を計算して何時間何分後に起動する!なんて設定する余裕はないと見たからです。
ここで、デジタルの目覚まし時計だと、1分毎にブザーの鳴る時刻を設定できます。が、どうせPICを使うなら、より細かく何時何分何秒に、という事も設定できます。また、何分何秒間連写信号を出し続けるかも設定出来ます。
デジタルの目覚まし時計+αの機能としてPICに欲しい動作シーケンスは
- ブザー信号を受信したらブザー停止信号を送る
- 設定した秒数待つ
- 設定した秒数の間、連写信号を送る
という所になります。
ここで、2.と3.はファームに書き込んでしまう固定式と、時刻を自在に機械的に変えられる可変式が考えられます。
先ずは固定式を考える事にしました。
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素材になる時計はこんな感じ
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時計の外観・表側 |
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裏にあるのは単4二本の電池ボックスとスイッチ。Downスイッチでアラームの有り無しを切り替えられます。右上の穴はブザー音を通すための物です。 |
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ネジ2本を抜いて少し下にずらすと裏ブタが空きます。右側の白いのが液晶の裏面、上の基盤の裏側にいろいろ半田付けされています。基板上左上が圧電ブザーか圧電スピーカーと目されます。
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左側のケースの右下はスイッチ3つのスイッチの基盤でリード線4本で繋がっているので、改造は難しくないと判断
圧電ブザーを外したところとリード線の元、バッテリのマイナス接点から信号線を引っ張ればいいと考えました。 |
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当初はゴムのスイッチかと思ったら、タクトスイッチ!これか改造しやすいぞ!
圧電ブザーはラジオペンチで摘まんでねじったら外れました。 |
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圧電ブザーを囲む筒部分を切って背を低くしてステレオミニジャックを取り付けるスペースを作りました。
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固定式であれば多くの部品は必要ない=外付けではなく内蔵できると考え、空間を計測。
幅は23mmまで行けそう。電池ボックスの裏に詰め込むのは高さ的に無理そうです。 |
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長さ方向は70mmくらいか。
深さ方向は11mmくらい。スイッチ基盤が無ければ18mm程行けるのですが。対側にコンデンサがあるのが厄介かも知れません。まあ気を付けましょう。
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入れる回路…簡素です
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PICには手持ちの12F683を使いますが、オーバースペック。低電圧で使えれば何でも
200Ωの抵抗は330Ωに替えました
左のソケットにPIC、右のソケットにフォトカプラ。抵抗の立体配置など、一寸アクロバティック
PICの4ピンの入力と7ピンのブザー停止は抵抗のリード線からとります。
が!この回路を時計に組み込んだ所、時計が制御不能に…没!
なのでこんな回路にする事にしました。時計本体とのやり取りをフォトカプラを介して行います
幅18mm弱なので、組み込める筈と踏んで作ることにしました。
セラロックを外付けせず内蔵発振子でいいのですが、何となく。
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可変式にするならこんな感じで
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電源は時計用の乾電池の3Vから取ります。
ステレオジャックは基盤の外付けにもできるので、その場合長さの最小は44mm、幅の最小は22mmになる。高さはPIC+ソケットで11mm程の高さになるので何とか入るでしょう。
スイッチ基盤とメイン基板のコードの繋がりを回避する隙間として、PICとフォトカプラの間を開ける事で対応できると考えています。
ロータリースイッチは電池のある近くに入れるスペースがあるのでそこに詰め込みます。プルダウン抵抗は空中配線というロックなやり方で止める予定。
こうでもしないと中に入れられないので、外付けにするのがイイかな、と考えます。 |
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