Lab. of Voynich Code
2023年オーストラリア・インドネシア    金環皆既日食のたくらみ
ニコン用GPSセンサの自作-1 コンセプト・下準備
2022.03.27:PreOpen 2002.04.17Update

GP-1/1Aは生産中止!なら作ればいいじゃない

 写真の撮影時刻は、内部の時計を参照して画像と共にExif情報として記録されます。ここで、GPSセンサーを使えば、GPSの時刻を記載してくれるオプションがありました。そのような商品として、ニコンにはGP-1, GP-1Aという外付けのGPSユニットがあり、社外品もありました。が、今これらの新品は売られていません。手に入れるなら中古品をフリマ・オークション等で入手するしかない。
 が!世の中には色々やる人が居て、Googleの検索語の推奨に、「ニコン GPS 自作」というものがあるので見て見ると、GPSのコードも接続されるリモコンコードを引っ張り出すコネクタのピンアサインから自作例まで色々書かれているではありませんかぁ!リモコンコードには3ピンあればいいのに何でこんなにたくさん接点が?と思ったら、こんな事にも使えているのね、と理解できたのも有難い事。という事で、私も作る算段を整える事にしました。
 まあ、片方で打刻機も作ってみようという事で活動はしていますが…ソフト開発よりこちらの方が簡単そうなので。

GP1-CA90のピンアサイン

 ニコンのリモコンコードをさすコネクタには、Z9等のハイエンド系の10ピンターミナルとハイアマ~エントリー機用のたくさん接点のあるコネクタの2通りがあります。後者はMC-DC2対応コネクタでピンアサインは
  1. GND
  2. +5V
  3. フォーカス
  4. シャッターレリーズ
  5. GPS In

Googleからの拾いモノ
 となっているとの事。
 でもどれが3ピンとか…チェックできるのかな?10ピンターミナルに接続している(シールド線の中のリード線の被覆の色はピン番号を抵抗のカラーコードに模しており、1ピンは茶、2ピンは赤、3ピンは橙…となっているそうです。しかし私の扱う必要のあるものはどうなっているか、特に記された記事は見つかっていません(2022.03.26日現在)。
 不安はありますが、コードが無ければ話にならないので、発注することにしました。

 GP-1, GP-1Aに付属するMC-DC2と同じコネクタは、GP1-CA90、Amazonでは3,773円!もします。高価なのでAliexpressにもっと安いのが無いかな?と検索したら、Micnova GPS-N3-カメラ用gpsケーブルというものが2000円弱(セールでは1600円位になる)で売られていました。これはミニUSB Bオス端子とMC-DC2と同じコネクタが繋がったもの。恐らく中はミニB端子と同じ5本線ではないでしょうか。
 今後実験して確認していきますが、GPSの出力はRS-232Cレベルと同じく3.3Vなので、純正品にはコネクタ内にTTLへのレベルコンバータ(3.3Vを5Vにする)が入っているとか…いうけどこの型のコードにはは行っていないことが判明しました。なので、3.3VのUART信号をTTLの5Vにする回路を付け足す必要がありました。

 まあ先ずは手に入れるしかないので、Amazonにタイムセールでポイント還元率が良い時をねらって、貯めた欲しいものと共に発注しました。

コネクタとケーブルの結線を確認

勿体ないけど差し込まない方のコネクタを切断…ううう、もう戻れない…

↑これはGP1-CA90

↑これはMicnova GPS-N3用ケーブル

使わない端はサヨウナラ
ピンが8本あることが判ります。
被覆とシールドを外して展開して見ると橙(カラーコードなら3を示す)と灰(同8を示す)色が無い8本芯の同軸ケーブルでした。
黒・茶・赤・黄・緑・青・紫・白、シールドは端子の縁と繋がっていない→GP1-CA90
mini USBの端子と同じ黒・赤・黄・緑・白の5本線、シールドなし→Micnova GPS-N3用
 コードの銅線を線をむき出しにしてICクリップで摘まみます。もう一方はブレッドボード工作で使うジャンパーワイヤーに繋げます。で、ジャンパーワイヤーでコネクタのピンを探っていきます。
 という事で確認されたGP1-CA90のピンとコードの色の対応は以下の通り
  1. 青 : ?
  2. 黄 : GND
  3. 赤 : +5V
  4. 白 : フォーカス
  5. 紫 : シャッター
  6. 緑 : Tx
 黒と茶はどのピントも導通がありませんでした。
 またシールド部分の線も外側の金属部分などと導通がありませんでした。

 一方でMicnova GPS-N3用ケーブルは以下の通り
  1. NC
  2. NC
  3. 黒 : GND
  4. 赤 : +5V
  5. 黄 : フォーカス
  6. 白 : シャッター
  7. 緑 : Tx
  8. NC
 Mini USBの接点数と同じ5本芯でした。

 USB Aオスには以下のように半田付けしました。

↑これはGP1-CA90

↑Micnova GPS-N3用はこっち
赤(4.+5V)・白(5.フォーカス)・
紫(6.シャッター)・緑(7.Tx)
外縁のケースに黄(2.GND)
赤(4.+5V)・黄(5.フォーカス)
白(6.シャッター)・緑(7.Tx)
外縁のケースに黒(2.GND)

しかして如何なるものを作るか?

 私のシステムでは、ダイヤモンドリングを撮影するためにリモコンコードを使うので、GPSとはコネクタが重複します。このGPSユニットのケースにシャッターレリーズ用のコネクタ…ステレオジャックを配備して、GPSユニットのケースの中に入れ込むのが良いと思われます。
  カメラとセットにするなら、ホットシューに乗せるのが常道でしょうから、ホットシューからシャッターレリーズの信号を受けてLEDを点滅させるインジケーターも付けたい。簡単に考えると、下の様な回路をGPSユニットのケースに入れ込むことを考えました。
回路図 MOS-FETのBS170でスイッチングして昇圧するようです
 
部品配置図・・・失敗版!
 上の回路はPICでホットシューから得た信号で単純にLEDを点滅させるものです。電源はリモコンコネクタからの5V を使ってもいいのですが、LEDの使い方によって1ピンの最大電流ちかい20mA位流すかも?と考えて、リチウム電池で別途駆動することにしました。GPSは40mAくらい食うので、最大60mA?これ位はカメラが供給してくれるんじゃ?とも思ったけれど、怖いので。部品配置図は左下のゴチャっとした回路が相当します。
 リモコンコネクタからの線は加工して一端をUSB Aオスに付け替え、そこから引く+5VでGPSを動かし、GPSのTx信号を右下側の回路で昇圧してカメラのTX信号に流します。GNDはそのままGNDに繋ぎます。またダイヤモンドリング撮影用のシャッター長押し相当の操作信号をコントローラーからステレオジャックで受け、リモコンコネクタのフォーカスとシャッターに繋ぎます。部品配置は難なしと考えます。細かいけど。
 ・・・とやっていたのですが、上手く動きませんでした!D5500に取り付けて実験すると背面液晶が1秒ごとに点灯~消灯を繰り返すだけ。出力電圧を計たら7V以上出ていました。何が悪いのだか…
 他にシュミットトリガを使ったレベルコンバータやトランジスタを使ったものもあったので、手持ちの部品で出来るトランジスタによる回路に変更してみます。(2022.04.16)
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